論点別ワンポイント解説

【企業経営理論を攻略】価格決定政策・方法をマスターする!

今回は企業経営理論の学習範囲に属する「価格計画」について確認していきます。

私たちは日常的に様々な買い物をするわけですが、商品の選択にあたり価格が重要な要素であることは、誰もが納得するところでしょう。

また、お店側からみても、値付け(価格の決定)が売上高や利益を左右する重要な要素であることは間違いありません。

経営コンサルタントの国家資格者である中小企業診断士ならば、価格を計画・決定するための諸理論を身に付けた上で、正しい理論に沿ったアドバイスをすることが求められます。

この記事を通じて価格に関する諸理論をマスターし、診断士の素養を身につけていきましょう!

価格設定に影響を与える要因とは?

さて、これから価格を決定するための諸理論を確認していくわけですが、そもそも価格を設定するにあたりどのような事象から影響を受けるのでしょうか。

価格決定に影響を与える事象には、大きく分けて内部からの要因と外部からの要因の2つが考えられます。

内的要因、外的要因のそれぞれを確認していきましょう。

価格決定における内的要因

内的要因として大きく挙げられるのが以下の3つです。

価格決定における内的要因

  • コスト
  • 売上目標
  • 製品特性

製造や広告に関するコストの大小は当然ながら価格の決定に影響を与えますし、売上目標の設定内容も価格の決定に影響を与えます。

売上個数増大のために価格を低く抑えるケースもあれば、高収益率を目標に高価格を設定するケースもあります。

また、製品特性も価格に影響を与える要因です。

自社製品の差別化が進んでいることを想像してみてください。

他社製品との比較においてスペシャルな存在であればあるほど、強気な価格設定をした方が合理的ですよね。

以上が、価格決定に影響を与える内的要因の代表例です。

内的要因ですので、自らコントロール可能であるという点も確認しておきましょう。

価格決定における外的要因

続いては外的要因です。

外的要因としておおまかに考えられるのが以下の5点です。

価格決定における外的要因

  • ニーズ
  • 景気の動向
  • 消費者のタイプ
  • 流通業者の事情
  • 競争環境

もちろん他にもありますが、おおまかにいうとこのあたりでしょうか。

ニーズ、景気の動向については説明するまでもないでしょう。

社会的ニーズが高かったり、景気が良い状況下では、高価格であっても消費者は受け入れてくれます。

消費者のタイプというのは、その製品を購買する層の特性です。

富裕層であれば高価格帯の製品も購買してくれますし、目新しい製品にすぐ飛びつくイノベーターと呼ばれる消費者層も同様です。

逆に、低所得者層や保守的な消費者層は価格を重視しがちです。

また、流通業者の事情も価格への影響要因です。

通常、製品が消費者に届くまでには流通業者を経由します。

この流通業者が大量仕入れ等を通じて流通経路に甚大な影響力を持っていることを想像してみてください。

価格引き下げのプレッシャーに耐えられなくなるケースが想定されます。

また、競争が激しい市場においては、高価格を設定することは困難であることは容易に想像できます。

以上が、価格決定に影響を与える外的要因の代表例です。

外部からの影響ですので、自助努力で改善することは困難であることも確認できるかと思います。

新製品の価格設定政策を理解しよう!

さて、続いては新製品の価格設定政策を確認していきます。

新製品の価格設定政策には対極的な以下の2種類の政策が存在します。

  • ペネトレーションプライス政策
  • スキミングプライス政策

ペネトレーションプライス政策とは市場浸透価格戦略とも呼ばれ、新製品を低価格でローンチすることで早期に市場内での浸透を図り、競合他社を抑えてリーダーの地位を獲得する戦略をいいます。

一方のスキミングプライス戦略は上澄吸収価格戦略とも呼ばれ、高価格設定でローンチすることにより、早期に高収益体制を構築する戦略をいいます。

対極的な価格設定政策となりますので、その成果も大きく異なります。

両者の内容、メリット、留意すべき点を以下の表にまとめてありますので、それぞれの戦略の違いをしっかりと確認しておきましょう。

■ペネトレーションプライス政策
内容
  • 低価格設定
  • 市場シェアを広げ、リーダーを目指す
メリット
  • 他社との競争優位性を獲得
  • 大量生産によるコストダウンの実現
留意点
  • 製品イメージの陳腐化
  • 価格引き上げが困難
■スキミングプライス政策
内容
  • 高価格設定
  • 競合他社の状況等に応じて価格を下げる
メリット
  • 高収益体制の構築
  • 高級なイメージの形成
留意点
  • 市場で認知されるか否か
  • 低価格の競合他社出現の脅威

日常のショッピングを通じて、価格に対する感覚は養われていることと思います。

それぞれのメリットや留意点は納得しやすい内容ではないでしょうか?

新製品の採用者(消費者)ってどんな人?

新製品の価格設定政策を確認してきたわけですが、新製品の採用者(消費者)とはどのような人達なのでしょうか。

ある新製品が市場に投入されてから、その製品を採用する時期に応じて以下の5つのタイプに区分することができます。

①革新者(イノベーター)
新製品を真っ先に購入する消費者で全体の2.5%が該当するといわれます。
②早期採用者(アーリーアダプター)
新製品を早い段階で購入する消費者で全体の13.5%が該当するといわれます。また、オピニオンリーダーと呼ばれる他の消費者への影響力を持つ人々は、この早期採用者の中に存在するとされます。
③前期多数採用者(アーリーマジョリティー)
新製品の採用に若干慎重なスタンスをとる消費者で全体の34%が該当するといわれます。また、この層の人たちが新製品を導入する段階になると、その新製品は市場で認知されたといえます。
④後期多数採用者(レイトマジョリティー)
新製品の採用に懐疑的なスタンスをとる消費者で全体の34%が該当するといわれます。
⑤採用遅滞者(ラガード)
伝統的な価値観を持つ消費者で全体の16%が該当するといわれます。

また、②早期採用者と③前期多数採用者との間にはキャズム(深い溝)があるといわれています。

このキャズムを越えて、③前期多数採用者に採用されるフェーズになると、その新製品は市場で認知されている状態といえるのです。

価格設定方法を確認しよう!

続いて、具体的な価格設定方法を確認していきます。

価格設定方法には、コスト志向的価格設定法、需要志向的価格設定法、競争志向的価格設定法の3種類があるといわれます。

価格というのは我々の生活に身近な存在ですから、いずれの内容も納得、理解しやすいものばかりです。

以下の3つの価格設定方法については、それぞれの違いを意識しつつ同時進行かつ横断的に理解を深めていくことが、効率的に学習を進めるコツです。

コスト志向的価格設定法とは?

まずはコスト志向的価格設定法を確認していきます。

こちらはコストプラス法とも呼ばれています。

コストにプラスです。つまり、製造原価に一定のマージンを乗せることで、販売価格を決定する方法をいいます。

当たり前のことですが、コスト(製造原価)にマージンを乗せて価格を決定しますので、必ず利益が生じる価格設定方法となります。

需要志向的価格設定法とは?

続いて、需要志向的価格設定法です。

こちらは、需要動向をベースに価格を設定する方法です。

消費者が抱いている商品価値をベースに価格を設定したり、価格に対して抱く心理を活用して価格を設定します。

需要志向的価格設定法の具体例を以下に紹介しますので、この設定法のイメージを掴んでいきましょう。

知覚価値法
ネーミングのとおり、消費者が当該製品にどれほどの価値を知覚しているかということを基準に価格を設定する方法となります。類似商品の価格帯を参考にしたり、市場調査を通じて知覚価値を算出し、価格を設定します。
差別価格法
同一の製品・サービスであっても、状況やターゲットに応じて異なった価格設定をする方法です。具体例としては、運賃における大人料金と子供料金の設定、学割、劇場の座席場所別の金額設定、季節や曜日の違いによる旅行料金の設定などが挙げられます。

競争志向的価格設定法とは?

最後に、競争志向的価格設定方法の確認です。

こちらは、競合他社や業界のプライスリーダーの価格を基準として、製品価格を設定する方法をいいます。

なお、この方法が効果的なのは、ターゲットとなる消費者が価格に敏感に反応する場合です。

競合他社より低価格に設定しても、価格以外の理由により消費者の嗜好が他社に向いているのであれば、効果が薄まるのは明白です。

あくまでも、価格で勝負できる状況下で採用される方法となります。

まとめ

以上、企業経営理論の価格計画の分野を確認してまいりました。

「価格」というものは、我々の日常に馴染み深いものですので、学習を進めるにあたり納得感を得られやすい分野であるように思います。

だからこそ、重要な分野であるともいえます。

日常のショッピングの中に、価格計画のヒントはごろごろ転がっています。

自身の体験もフル活用して、効率的に学習を進めていきましょう!

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  • この記事を書いた人

TaTTa

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