中小企業診断士の試験対策

中小企業診断士の試験対策を効率よく行うための科目順や勉強法とは?

年々受験者が増えている中小企業診断士資格。ビジネスマンが取得したい資格ランキングで1位になるなど特に注目度が高い国家資格です。

ただし、日本版MBAとの呼び声もある通り決して簡単な試験ではなく、1次試験・2次試験とも合格率は20%前後。全体の合格率は4%程度で、合格までは3~4年かかる人もざらにいます。

今回は、そんな難関資格をいかに効率よく突破するかについてまとめてみました。

効率のよい学習科目順や勉強方法など、学習計画を立てる上で参考になるかと思いますので、是非最後までご覧いただければと思います。

試験概要や科目の種類

まずは本題に入る前に、軽く試験概要や科目の種類について触れておきましょう。

中小企業診断士資格は「経営コンサルタント」を認定する唯一の国家資格。

企業経営全般の知識が求められる立場なので、学習範囲は多領域に渡ります。

試験は7科目からなる1次試験と4科目からなる2次試験の2つがあり、1次試験は3〜5択の選択式筆記試験、2次試験は記述式筆記試験と面接試験があります。

以下が1次試験の科目とその概要です。

1.経済学・経済政策

いわゆる経済学の科目でマクロ経済学とミクロ経済学が中心。

実生活とは乖離したマクロ経済学などは学習内容のイメージが沸かず取っ付きにくく、また数年に一度難易度が飛び抜けてあがることがあります。

2.財務・会計

簿記などでも学習する会計分野と、投資の将来価値や企業価値の算出といったファイナンス(財務)分野、大きく分けるとこの2分野の学習になります。

2次試験「事例IV(財務・会計)」に対応しており、業務経験等がない限りは最も受験者を苦しめる科目ではありますが、時間をかければ必ず実力がつき問題は解けるようになります。

7科目で最も重要な科目のひとつです。

3.企業経営理論

いわゆる経営学の科目で、経営戦略論・組織論・マーケティング論といった企業活動に欠かせない多領域の学習が中心です。

最も経営コンサルタントらしい勉強といえます。

2次試験の「事例I(組織)」、「事例II(マーケティング・流通)」にも対応しているため、財務・会計と並ぶ重要科目です。

4.運営管理

工場の製造ライン管理・品質管理、また店舗内の販売管理等の領域です。

例えば、製造ロスを少なくするための製造ラインの配置はどうすれば良いのか、コンビニでどのように商品を配置(フェイシング)した方が良いか、などといった現場寄りの学習が多い。

2次試験の「事例Ⅱ(マーケティング・流通)」、「事例Ⅲ(生産・技術)」に対応しており、それなりの学習時間をかけた方が良いですが、比較的実生活の中でもイメージしやすいジャンルが多く学習は捗りやすいという特徴があります。

5.経営法務

民法・会社法・特許法などといった、創業及び企業経営等に対応する法律・権利関係の科目です。

実務の現場では大変重要なファクターであることは間違いないですが、突き詰めて勉強をしようと思うとキリがなく、かつ2次試験との関連性もないため、試験対策としてはある程度の割り切り対応が必要になります。こちらは暗記科目です。

6.経営情報システム

IT関連の領域で、情報処理や通信ネットワークに関する基礎知識の学習をします。

経営法務同様、実務においてはとても大事な知識ではありますが、ある程度の割り切り対応が必要。2次試験との関連性はありません。

未経験の方にはとっつきにくい科目ですが、IT企業にお勤めの方や知見のある方にとっては難易度は低く、高得点を狙いやすい。

7.中小企業経営・中小企業政策

上記6科目が「企業経営」に係る科目であるのに対し、当科目は「中小企業経営」に特化しており、他の資格試験にはない中小企業診断士試験特有の科目です。

国内中小企業の実態が書かれている中小企業白書(中小企業庁が毎年発刊)と、政府・地方公共団体が提供している補助金制度等の各種施策について勉強します。

中小企業診断士を目指す人間としてはとても興味深いジャンルで、2次試験との関連性はありません。

なお、2次試験については以下の4科目からなります。

2次試験科目一覧

  • 事例Ⅰ(組織)
  • 事例Ⅱ(マーケティング流通)
  • 事例Ⅲ(生産・技術)
  • 事例Ⅳ(財務・会計)

2次試験の試験方式は1次試験と異なり記述式ですが、内容は1次試験の延長といえます。

1次試験対策を効率良く行う方法

さて、それでは本題に入りましょう。

まず1次試験対応としては、以下の2つの方法をお勧めします。

1.科目毎に学習の優先順位をつける
2.過去問は各年度毎や各科目毎ではなく、各分野毎に学習する

それではそれぞれの詳細を説明します。

【方法1】科目毎に学習の優先順位をつける

1次試験は全部で7科目からなっており、受験生は多岐に渡る知識習得が必要ですが、超人でない限りは全てを完璧に学習するのは不可能に近いです。

ですので、戦略的に各科目毎の勉強ウエイトを考え学習に励むべきだと思います。

具体的には、学習時間が試験結果に比例しやすい科目ほど学習時間を確保するというもの。

そして私が考える基準は「2次試験に対応しているか否か」という物差しです。

2次試験対応有の科目を重点的に学習することが試験突破への近道になることと考えます。

2次試験対応有無については以下をご覧ください。

◯ 2次試験対応有

  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理

× 2次試験対応無

  • 経済学・経済政策
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

対応有の3科目は合格点確保にあたり、学習内容の深い理解と様々な角度から出題される問題への柔軟な対応が求めれます。

従って、相応の時間を割いて学習をする必要があるのです。

苦手意識を持つ方が多い「財務・会計」は特に優先度高

上述した2次試験対応の3科目の中でも、苦手意識を持つ人が多い「財務・会計」は特に力を入れて勉強した方が良いでしょう。

学習が捗らない時期はありますが、時間をかければ必ず試験問題は解けるようになります。

時間を掛けたら掛けた分だけ結果がついてくる科目ですので、進んで学習時間を確保しておきたい科目です。

財務・会計の詳しい勉強方法等はこちら

過去問分析が必要な「企業経営理論」も優先して

次にウエイトが高い科目は「企業経営理論」だと私は考えます。

比較的受験者の興味を惹きやすい学習内容だと思いますし、難易度もそこまで高いわけではありませんが、それでも試験で点数が伸びにくい科目で、言い換えると「戦略対応が大切な科目」です。

学習したことを丸暗記しているだけでは合格することはできないというほど、設問方法に特徴があります。(過去問を解いたことのある方であればわかると思います)

つまり、徹底した過去問分析が必要になるので、「企業経営理論」の学習には相応の時間をかけるべきだと思います。

企業経営理論の詳しい勉強方法等はこちら

2次試験対応科目で優先度が低いのは「運営管理」

2次試験対応有3科目の中で最も優先順位が低いのは「運営管理」です。

他2つに比べて問題のレベルは高くなく学習内容のイメージもしやすいなどがその理由です。

勿論、下述する2次試験対応が無い4科目よりはウエイトを置くべきですが、「財務・会計」、「企業経営理論」を押しのけてまで勉強時間確保をする必要はないと思います。

運営管理の詳しい勉強方法等はこちら

2次試験対応無の科目は優先度下げて計画を

対応無し4科目に関しては、経済・経済政策以外の3科目はいわゆる「暗記科目」です。

あまり内容を理解していなかったとしても、数字さえ覚えてしまえば解けるといった類の問題が多いです。

そういう意味では、勉強時間をかけすぎるのは良策とは言えないでしょう。

私の場合、この3科目は基本的に就寝前と電車移動時の車内のみで学習をしました。

2次試験対応無しの4科目の中でも残りの1科目、「経済学・経済政策」に関しては暗記対応のみでは突破は難しいので、他3科目と比べると時間を割いた方が良いでしょう。

中小企業診断士試験の性格上、各科目とも最低40点以上は確保したいところですが、経済学・経済政策は最も40点を下回る恐れが高い科目ですので、それなりの学習時間を作った方が良いでしょう。(私が通っていた学校でもそう言われていました)

したがって、運営管理と同等の優先順位に設定しておくのが良策かなと思います。

経済学・経済政策の詳しい勉強方法等はこちら

ここまでをまとめると、2次試験との対応有無を元に深い理解度が求められるか(暗記だけで対応可能か)を基準すると、以下ような優先順位で学習していくと効率が良いのではないかという結論になります。

①財務・会計
②企業経営理論
③運営管理、経済学・経済政策
④経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策

【方法2】過去問は各年度毎や各科目毎ではなく、各分野毎に学習する

1次試験がどのように作成されているかを踏まえれば、この対応は絶対に必要と言えるでしょう。

学校のテストは先生が担当科目の設問全てを作成しますが、中小企業診断士試験は科目毎にも沢山の試験作成者が関わっています。

科目毎に専門分野が分かれていて、分野毎に作成担当がいるからです。

つまり、科目毎というよりは分野毎に出題の傾向が変わりますので、分野毎の過去問分析が必要になるのです。

具体的には、過去問を1年単位や科目単位で学習するのではなく、分野毎に年度を跨いで横ぐしで解いてください。

過去問集の巻末に、各分野ごとに「〇〇年度第○問が対応」といった表があるはずなので、それをベースに過去問分析をします。

繰り返し行うことで、段々と各分野毎の出題方法の特徴やひっかけポイント、どういう思いを込めて問題作成者がこの問題を作ったかが分かってきます。

再三申し上げますが、中小企業診断士試験はとにかく多岐に渡るジャンルの知識習得が求められます。

正直にいって、超人でない限りは全部を理解するのは不可能に近いといっていいでしょう。

ただし、出題傾向や特徴ががわかると、理解をしていない類の問題が出ても対応ができるようになります。

1次試験は選択式試験ですから、そのスキルだけで4択を2択まで絞ることができるようになるのです。

2次試験対策を効率良く行う方法

2次試験対策については、「より多くの模範解答をみる」ことが最善の方法かと思います。

まずもって2次試験というのは正式な模範解答が発表されていませんので、各資格学校等の想定の元に模範解答がつくられて過去問題集が発刊されます。

そのため、それぞれの問題集で多かれ少なかれ解答の内容が異なります。

更には試験問題を時間内にどう解くかといったプロセスというのも一つではなく、同じ資格学校内でも講師毎に奨励方法が違うのです。

以上を踏まえると、より多くの模範解答をみて、総合的に高得点を狙えるような知識装備と戦略立案をすべきだと私は考えます。

受験生同士のつながりがあれば、勉強会を開いて意見交換をするのも1つの方法でしょう。私の場合は3人で定例勉強会をやっていましたが、これがとても有効でした。

私ともう1人はTAC(タック)に通っていてそれぞれ違う講師の方の授業を受講、もう1人はMMCに通っており、3人それぞれの対応プロセスが異なっていたので、お互い足りない部分を補完し合うことができました。

この勉強会がなけれは私はきっと合格できていなかったと思っています。

2次試験の詳しい勉強方法等はこちら

まとめ

この記事では、効率の良い中小企業診断士の試験対策(科目順&勉強方法)について説明してきました。

最後にもう一度おさらいをしておきましょう。

効率の良い1次試験対策

  • 科目毎に学習の優先順位をつける
    ①財務・会計
    ②企業経営理論
    ③運営管理/経済学・経済政策
    ④経営法務/経営情報システム/中小企業経営・中小企業政策
  • 過去問は各年度毎や各科目毎ではなく、各分野毎に学習する

効率の良い2次試験対策

より多くの模範解答をみる(可能であれば受験生同士で勉強会をする)

ただでさえ中小企業診断士試験は学習範囲(科目)が多いので、「いかに効率良く勉強をするか」ということは非常に重要になってきます。

私の経験上、こういった点に注意しながら試験対策を行う事で、かなり効率良く学習を進められましたので、参考にしていただければ幸いです!

なお、効率良く合格を目指すという観点で見ると学習方法は通信講座がおすすめです。

スキマ時間を活かせるという点だけでなく、金銭面やサポート面を考えても非常に有効な学習方法だと思います。

独学や通学講座といった勉強方法もあるのですが、私的にはどうしてもマイナス面の方が大きく感じます。

このあたりの学習方法について掘り下げた記事もご用意しておりますので、ぜひこちらも参考にしていただければと思います^^

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  • この記事を書いた人

ゆーさな

大学生時代に中小企業診断士試験合格(2012年度)。新卒でメガバンクに入社し法人営業として6年勤務。融資・資産運用・コンサル業務などを経験。現在はフリーランスでブログ運営、webライティング等をしながら世界中を旅してます。自らの経験を活かして全力で記事作成します!

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