論点別ワンポイント解説

【企業経営理論を攻略】モチベーション理論をマスターしよう!

モチベーション理論

今回は企業経営理論の一分野である「モチベーション」について確認していきます。

モチベーションは直訳すると動機づけとなりますが、我々の日常生活の中にもすっかり溶け込んでいるワードといえるでしょう。

「動機づけする」よりも「モチベーションを高める」の方が、しっくりくると感じる方も多いのではないでしょうか。

さて、これから確認していくのは、経営組織(企業)の運営をテーマにしたモチベーションに関する諸理論です。

やる気の無い人材よりもやる気のある人材と仕事がしたい、雇いたい、と考えるでしょうし、そういった人材の方がより高いパフォーマンスを期待できますよね。

重要な経営資源の一つである「人材」を有効に活用するためには、モチベーションの管理が欠かせないものとなってきます。

人間の感情を一律に規定することは不可能だとは思いますが、長らくの研究において生み出されてきたモチベーションに関する理論をマスターすることで、科学的で論理的な理解を深めることができます。

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【モチベーション理論の概要①】内容理論と過程理論の違いを理解する

日常会話の中でも、やる気という意味で用いられることが多いモチベーションというワードですが、その感情の派生の源泉をどのように捉えるかによって、内容理論と過程理論に分けて考えることができます。確認していきましょう。

まずは内容理論ですが、こちらは「何によって動機づけられるのか?」という視点に立って考察が行われるモチベーション理論をいいます。ずばり、WHAT?を追求した理論といえます。

一方の過程理論ですが、こちらは「どのようにして動機づけられるのか?」という視点に立ってモチベーションを考察していきます。言い換えると、HOW?を追求した理論となります。

モチベーションという言葉のニュアンスは知っていても、このように科学的に理論立てた考察をしていくと、多少なりとも印象が変わってくるのではないでしょうか?

【モチベーション理論の概要②】内発的動機づけと外発的動機づけの違いを知る

もう一つ、モチベーション理論をマスターする上で、知っておくべき観点があります。

それが内発的動機づけ外発的動機づけという考え方の違いです。

まず内発的動機づけですが、こちらはモチベーションの源泉を内面から湧いてくる興味や関心と捉える考え方です。

一方の外発的動機づけですが、こちらはモチベーションの源泉を外部からの評価や報酬、賞罰、強制という風に捉えます。

さて、少しイメージを膨らませることで理解を促進していきましょう。

まずは自分を経営者と仮定し、自社従業員の動機づけを行う姿をイメージしながら、以下の2つの質問について考えてみてください。

  • 内発的、外発的のどちらのアプローチが簡単に実施できると思いますか?
  • 動機づけにあたり、どちらのアプローチが理想的ですか?

いかがでしょう?

では、理論に基づいた考え方を確認していきましょう。

まず、簡単に導入できるのは外発的動機づけアプローチです。

単純に報酬を増やしたり、賞罰制度を実施したり、強制を敷いたりすることでモチベーションを向上させるという考え方です。

内発的な動機づけアプローチなんて、従業員個々の様々な事情を勘案して考えなければいけないでしょうし、そもそも成功するかもわかりませんよね。

一方で、従業員の興味や関心と会社の方針が一致し、自然に気持ちよくモチベーションが高まる内発的動機づけアプローチの方が理想的だとは思いませんか?

「やらされている」よりも「やっている」の方が、惜しみなくパフォーマンスが発揮されるでしょうし、それが様々な好循環をもたらすようにも思えます。

よって、理想として目指すべき姿は内発的動機づけアプローチとなるわけです。

【内容理論編】マズローの欲求段階説を確認しよう!

図1マズローの欲求段階説

さて、最も有名なモチベーション理論であるマズローの欲求段階説を確認していきましょう。

こちらは、内容理論、つまり「WHAT?」の観点から捉えたモチベーション理論となります。

マズローの欲求段階説では、人間の欲求は下位欲求が満たされると次の上位段階にある欲求を満たそうとすると考えます。

また、上位欲求が満たされないからといって、下位欲求をより満たそうとはしない、つまり欲求は不可逆的なものであると考えます。

上記の図1はマズローの欲求段階説をピラミッドになぞらえて図式化したものです。

この段階的に定義された欲求も詳しく見ておきましょう。

マズローの各欲求段階

  • 【生理的欲求】
    もっとも下位に位置する欲求です。これは、食料などの生存に欠かせないものを欲するという本能的な欲求となります。
  • 【安全の欲求】
    安全・安定した状況を欲する状態のことです。生存欲求が満たされたのであれば、次の段階ではこの状態の安定を欲するということを表しています。
  • 【社会的欲求】
    集団や社会に所属し、他者との関わりを持ちたい、深めたいという欲求となります。
  • 【尊重の欲求】
    他者との関わりが持てたら、その中で他者から尊敬されたいという欲求となります。
  • 【自己実現の欲求】
    自分自身の向上、自分なりの目標実現といった自己実現の欲求が最上位の欲求になります。

最低限人間が生きる上で満たしたい生理的欲求から、自分なりの目標実現といった最上級の自己実現の欲求まで段階が設定されています。

【内容理論編】ハーズバーグの2要因理論を確認しよう!

図2ハーズバーグの2要因理論

続いて確認するのは、内容理論に分類されるハーズバーグの2要因理論です。

この理論では、職務において満足をもたらす要因(=動機づけ要因)と不満をもたらす要因(=衛生要因)の違いを説明しています。

満足をもたらすとされる動機づけ要因とは、それが向上することで満足を感じるが、低下したところで満足を感じなくなるだけで、それが不満につながることはない要因とされます。

具体的には、達成感、承認、仕事内容、仕事に対する責任、昇進、昇格等が動機付け要因とされています。

不満をもたらすとされる衛生要因とは、その条件が改善されると不満足を感じなくなるが、それが満足に繋がることもない要因とされ、具体的には、会社の方針、上長からの監視・監督、給与水準、人間関係、労働条件、作業環境等が該当します。

また、上記図2にあるようにマズローの欲求段階説における社会的欲求を分岐点とし、それより上位の欲求が動機づけ要因、下位の欲求が衛生要因に該当するともいわれます。

【過程理論編】ヴルームの期待理論を確認しよう!

図3ヴルームの期待理論

さて、今度は過程理論に分類されるヴルームの期待理論を確認していきましょう。

過程理論とは「HOW?」の理論、つまり、どのようにして動機づけられるのかという観点からの理論です。

ヴルームの期待理論では、上記図3にあるように期待と報酬の積が動機付けの強さを決定すると考えます。

ここでいう期待とは、自己の努力が報酬をもたらすであろう主観的確率のことであり、報酬とはその報酬の主観的魅力のことをいいます。

つまり、自己の努力が確実に報酬の獲得に結びつき、かつ得られる報酬の価値が高ければ高いほど、モチベーションが高くなるということを表しています。

【内発的動機づけ理論】ハックマン&オルダムの職務特性モデルを確認しよう!

最後にもう一つ、内発的動機づけ理論に分類されるハックマン&オルダムの職務特性モデルも確認しておきましょう。

内発的動機づけとは、モチベーションの源泉を内面から湧いてくる興味や関心と捉える考え方でしたね。

職務特性モデルでは、職務特性そのものがモチベーションにかかわると考え、内発的動機づけ要因として以下の5つの職務特性を挙げています。

5つの職務特性

  • 【技能多様性】
    職務遂行にあたっての必要となるスキル(技能)が多岐に渡っている。
  • 【タスク完結性】
    仕事の始まりから最終の工程までを把握できている。
  • 【タスク重要性】
    職務内容が重要である。言い換えると、職務内容が社内外に大きな影響を与えうるものである。
  • 【自律性】
    職務を自分なりに工夫でき、その裁量の余地が大きい。
  • 【フィードバック】
    職務そのものから成果や手応えを感じることができる。

まとめると、単純作業でなく、全てを把握でき、社会的に重要な役割を担い、裁量を持ち、手応えが感じられる仕事ということです。

モチベーションが高まるのも納得できる内容ではないでしょうか。

まとめ

今回はモチベーション理論について確認してきました。

モチベーション理論は、人のやる気を引き出すために研究されてきた分野といえます。

人材難といわれる昨今において、人材を効率的に活用することが求められています。

そういった点からも、モチベーション管理は近年の労務管理において重要性が高まっているカテゴリーであるように思います。

新たに覚えなければいけない用語が多くなるかもしれませんが、ご自身の感情に当てはめて考えることで、各理論の本質は理解しやすいのではないでしょうか。

モチベーション理論をしっかりとマスターして、診断士試験を攻略しましょう!

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TaTTa

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