通学講座の代表格である大手資格学校TAC(タック)と、創立約60年という老舗の資格学校であるクレアールの中小企業診断士講座を徹底比較してみました!
TAC(タック)は通学講座がメイン、クレアールは通信講座がメインということで、戦っている畑に少々違いはありますが、大きく資格学校と捉えると競合でもあるわけです。
この記事では、そんな2校をあらゆる項目で比較しております。
それぞれの強みや特徴などを、受講生の口コミ・評判を踏まえて詳しく解説しておりますので、中小企業診断士の講座選びに迷われている方は、ぜひ参考にしてみて下さい!
目次
学習スタイルを比較
まずは学習スタイルから見ていきましょう。
TAC(タック) | クレアール |
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ここは2校で大きく違う部分ですね。
TAC(タック)は通学、通信の両刀ですが、通学講座寄り。一方のクレアールは通信専門の講座になっています。
通学、通信ともにメリットとデメリットがありますので、ここはご自身の環境や状況によっても変わってくるでしょう。
以下、ザックリと通学講座と通信講座のメリット・デメリットを挙げてみました。
まずは通学講座のメリット・デメリットから。
また、強制的に学習する環境に自分を持っていけるので、サボリ癖がある方にも有効だと思います。
ただ、そもそも論で近くにTAC(タック)の校舎がないのであれば選択肢に入れることができないというのがデメリットのひとつ。
後ほど受講料比較のパートでもお話ししますが、金額が割高になってしまうのもデメリットですね。
中小企業診断士は社会人の方の受験割合が非常に高い特徴がありますが、そういった面で考えると予定の融通を利かせにくいのもデメリットとして挙げられます。
では、通信講座はどうでしょうか。
基本独学同様のスタイルで学習を進めていくかたちになりますので、モチベーション維持が大変なのがデメリット。
しかしその代わり、予定を自由に決められたり、費用が安く済ませられるといったメリットがあります。
デメリットのところで「講座選びに失敗したら悲惨」という点も挙げましたが、これはクレアールなら問題ないと思います。
以下で色々と講座内容についても説明していきますが、講座の質はかなりハイクオリティです。
冒頭でお話ししたように、通学・通信ともにメリットとデメリットが存在しますので、ご自身に合う方を選ぶべきという結論で"引き分け"としておきましょう。
通学講座、通信講座のメリット・デメリットの詳しい解説は以下の記事でもしておりますので、ぜひご覧ください。 中小企業診断士は難関国家資格のひとつとして知られていますが、独学で合格することは可能なのでしょうか? もしくは通学講座や通信講座を利用した方が得策なのでしょうか? 独学、通学講座、通信講座のいずれもメ ...
中小企業診断士は独学でも合格可能?勉強法は通学講座、通信講座のどれがいいの?
学習スタイル比較の結論
双方にメリット・デメリットがあり自身の状況によるため引き分け!
テキスト教材を比較
お次はテキスト教材を比べてみましょう。
TAC(タック) | クレアール |
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テキストは双方講座オリジナルとなっておりますが、内容には結構差があります。
TAC(タック)はほぼ全ての学習範囲を網羅しているのに対し、クレアールでは効率よく短期合格を目指せるように、試験頻出範囲に徹底的に絞った内容となっております。
「出題範囲を絞りすぎていると、例え合格できても実践で活躍できないのではないか」という意見もあるかと思いますが、恐らくこのサイトをご覧いただいている方のほとんどが第一目標は「中小企業診断士試験の合格」でしょう。
正直、実践に必要な知識は後からいくらでも習得可能だと思いますし、まずは試験に合格することを念頭に置いて学習を進めるべきだと考えています。
ですので、テキスト内容という面においては効率よく合格を目指せる構成になっているクレアールの方がオススメだと思います。
なお、テキストを選ぶ際に見ておきたいポイントのまとめ記事もございますので、ぜひ参考にして下さい。 中小企業診断士の通信講座を選ぶ際、使用されるテキストについて事前に確認しておくべきです。 なぜかと言うまでもないと思いますが、そのテキストを使って診断士試験の合格を目指すわけですから、自分に合っていな ...
通信講座のテキストの良し悪しはここを見よ!押さえておくべき7つのポイント
テキスト教材比較の結論
出題範囲を絞ったテキストが魅力的なクレアールの勝利!
講義教材を比較
さて、続いては講義教材を比べてみましょう。
こちらは通信講座で申し込んだ際の講義教材という意味で比較しております。
TAC(タック) | クレアール |
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まず収録方法についてですが、TAC(タック)は通学授業を撮影したものとなっており、クレアールは通信講座専用に撮影されたものとなっております。
まぁこれはあまり深く説明しなくても大体お分かりいただけると思いますが、完全に通信講座専用に撮影しているクレアールの方が質は高いです。
通信講座専用に撮影していると、画質や音声が良いのはもちろんのこと、通学ではあり得る生徒の話し声や鼻をすする音などの雑音も入りませんので、集中して講義を視聴することができます。
視聴方法については双方WEBとDVDでの視聴が可能です。
基本的にWEBの場合は受講期間が終了すれば一切視聴できなくなりますので、受講終了後も見返して復習したいという方はDVDを選んでおかれることをお勧めします。
※クレアールの場合、DVDはオプションで付けるかたちになります。
講義教材を選ぶ際に見ておきたいポイントを詳しく知りたい方は以下の記事も参考にして下さい。 中小企業診断士の通信講座を選ぶ際、使用される講義教材について事前に確認しておくべきです。 説明するまでもないかとは思いますが、選んだ講座の講義教材を使って診断士試験の合格を目指すわけですから、自分に合 ...
通信講座の講義教材(DVD・WEB)は超重要!しっかり見ておきたいポイントを5つにまとめてみた
講義教材比較の結論
通信講座専用に撮影された分かりやすい動画のクレアールが勝利!
サポート内容を比較
さぁどんどんいきましょう。お次はサポート内容比較です。
TAC(タック) | クレアール |
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これはご覧の通り、数ではTAC(タック)がクレアールを圧倒しています。
正直、いくら数があっても質が伴っていなければ評価はできないのですが、TAC(タック)の場合は質問サポートや自習室の利用、スクーリングフォローなど有益なサポートが多くありますので、かなり評価できます。
しかし、一方のクレアールも数は少ないものの非常に内容の濃いものとなっております。
TAC(タック)の質問サポートはコースによって回数制限が設けられていますが、クレアールは回数無制限。
おまけに2次試験でかなり効力を発揮する添削指導サポートもついています。
通信講座という観点から考えればクレアールのサポート体制で十分ですが、単純に比較した上での結論では数が揃っているTAC(タック)の方に分があるかなと思います。
受講生サポートについて詳しくまとめた記事もご用意しておりますので、こちらも参考にしていただければと思います。 中小企業診断士の通信講座を検討する際に色々と見ておきたい部分はありますが、その中の1つに受講生サポートが挙げられます。 受講生サポートと一口に言っても様々な種類のものがありますので、特に初めて通信講座 ...
通信講座の受講生サポートは量より質!本当に必要なサポートをまとめてみた
受講生サポート比較の結論
圧倒的サポート数でTAC(タック)の勝利!
受講料を比較
講座を選ぶ際にかなり重要な比較ポイントである受講料を見ていきましょう。
それぞれ講義内容に違いがあるため単純に比較できるものではありませんが、大まかに見て同じような内容のものを比較してみました。
TAC(タック) | クレアール |
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こうして比較してみると、どのコースも大体10万円前後の差額があることがわかります。
更に、クレアールでは受講したい科目数を調整することもできますので、選択する科目が減れば減るほど、より受講料は安くなります。
逆にTAC(タック)は一番安いコースで上記の受講料ですので、受講形態を変えたりオプションを付けたりしたらもっと高くなります。
また、クレアールでは定期的に早期申込割引キャンペーンを実施しており、凄いときで大体40%前後の割引が適用されることもあります。
つまり、上記の1・2次試験対象講座であれば120,000円でフルコースを受講できてしまうということです。
これだけでは終わりません。クレアールは合格お祝い金制度も設けられており、2次試験合格時に50,000円が進呈されます!
これはもう勝負ありですね(笑)
受講料比較の結論
単純な受講料だけでなく合格お祝い金でも差をつけたクレアールの勝利!
運営実績を比較
それではお次に運営実績を比較してみましょう。
TAC(タック) | クレアール |
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これは合格者数で勝負した場合、数の暴力で絶対TAC(タック)が有利だろうと思っていました。
結果はその通りで、TAC(タック)は2019年度中小企業診断士第2次試験の合格者を179名も輩出しています。
一方のクレアールは何も記載がありませんでした。
数では比較にならないので、せめて合格率だけでも載せておいてもらいたかったですね。
それならもしかするとTAC(タック)と対抗できるだけの数字になっていたかもしれません。
とはいえ、現実として何も記載のないものとは比較もできないため、ここはTAC(タック)の勝利としておきましょう。
なお、クレアールも資格の学校として創立約60年の実績があるので、そのあたりは安心していただいても良いと思います。
運営実績比較の結論
2019年度試験で合格者179名を輩出したTAC(タック)の勝利!
受講生の口コミ・評判を比較
最後にそれぞれの受講生の口コミ・評判を見てみましょう。
5つずつピックアップしてみました。
TAC(タック)中小企業診断士講座の受講生口コミ・評判
TACの2次試験対策はインプットとアウトプットのバランスがよく、試験対策に必要な知識を効率よく吸収できました。仕事で新規事業の立ち上げを担当する中で、中小企業診断士受験で学んだ内容が実務にもしっかりと活かせていると感じています。今後も知識を頭に定着させつつ、より磨いていき、実務で実践していけたらと思っています。
2次試験は正答が公表されないため、攻略方法やゴール設定に悩みまされましたが、TACで出会った勉強仲間と励ましあうことで、辛さも楽しさに変えられたと思います。合格をきっかけに独立を決意し、今後は地元墨田区で中小企業診断士として開業予定です。
合格できたのは、講義を通じて合格点を取れるレベルまで上げていただいたおかげと思っています。ありがとうございました。
暗記科目は苦戦しましたが、2次筆記試験では、情報を集めて自分なりの答えを出すプロセスが新鮮で楽しかったです。勉強を通じて人材に対する興味もわいてきたので、社会保険労務士資格の取得も考えています。
専門性を持ちながら長いスパンでこのテーマに取り組みたいと考え、受験を決めました。TACへは週2回ペースで通学。平日夕方と週末1日は必ず勉強に費やし、1年半で合格することができました。時間に余裕がある20代のうちに知識の蓄積を始めることができたのはよかったです。
クレアール中小企業診断士講座の受講生口コミ・評判
クレアールで一番重宝したのは過去問と独自の模範解答集です。2次試験は各予備校の模範解答もばらばらだと言われています。私は、とりあえずクレアールで勉強すると決めたのならば、クレアールの模範解答のみを使って勉強しようと思いました。1年目に市販の参考書(「ふぞろい」)でいろいろなパターンの解答を学んだのはよかったのですが、いろいろな答えを見てしまったがゆえに、考え方がぶれてしまい、自分なりの解法パターンが確立できなかったのが、自分にとっては大きな敗因だと思ったからです。クレアールの解答も正直、本当にこれでいいの?というのもありましたが、基本的には解答の導き方は一貫しているので、とにかくそのパターンを身に着けるように、過去問と模範解答を何度も何度も読みました。なお、事例IVに関しては、過去問は一周しただけで、あとは財務会計の計算問題集を解いたり、「イケカコ」を読んだりしていました。
1次のカリキュラムが充実しており、講義のクオリティが非常に高い点。通信講座でありながら集合研修形式の「合格ゼミ」が行われており、2次対策もかなりの充実度であった点がクレアールを選んだ理由です。また、他の国家資格と異なり科目数が多いのがネックとなります。そのため時間との勝負になります。クレアールの講座は演習量も非常に多く充実していますが、私は時間にも制限があったため講義動画の視聴とテキストの読み込みを中心に行いました。結局、過去問なども解けませんでしたが、結果的にそれでも十分に合格できる教材でした。
クレアールを選択した理由は、WEB通信講座&合格ゼミの組み合わせであれば、会社勤めで時間の制約がある中でも効率的な勉強と独学以上の成果を期待できたからです。特に合格ゼミは期待以上でした。実際に、講師や受験生同士の方々との顔合わせによるモチベーション維持はもちろん、月1回のゼミ課題作成により遅れがちな講義視聴や答練の学習スケジュールを巻き戻すきっかけとなったり、受験生として必要な知識や思考法のレベル感を確認できたりと、何かと受験生活にメリハリを生み出す効果がありました。
各受験予備校のパンフレット等を比較検討した結果、費用が比較的安価でコストパフォーマンスが高いこと、テキストが他校に比べて薄いこと(時間が限られている受講生は手を広げ過ぎないことが非常に重要)から迷わずクレアールを選択しました。運よくストレート合格することができたのは、とにかく手を広げずにやるべきテキストを絞り込んで繰り返すことで基本を習得したことに尽きると思います。他校のテキストを見ましたが、あれをまともに読み込んでいたら時間不足でストレート合格はできなかったと思います。
クレアールの受講料のリーズナブルさは大きな魅力でした。しかし、その価格の安さとは裏腹に①講師による添削が充実度しており、②解答に至る導出過程の丁寧な解説もついているので、クレアールの2次試験対策講座をしっかりと受ければ、十二分に合格を狙うことが可能だと思います。特に解答の導出過程の解説は非常に丁寧で分かりやすいため、二次試験初学者の方にもおすすめです。二次試験においては解答に至るまでの導出過程が非常に重要になってくるため、クレアールの丁寧な解説により早期に二次試験の勉強の基盤をつくれたことが合格の鍵になったと思います。
口コミ・評判を比較してみて
口コミの結果としてはちょっと私が思ってたのと違いました(笑)
私の予想としては、大手のTAC(タック)の方が口コミも集まりやすいだろうし、良い評判が多いだろうと考えていました。
上記を比べていただければ一目瞭然ですが、口コミの文面の質というか熱量がクレアール受講生の方がかなり高いです。
TAC(タック)の合格者の声のところには以下のようなものもありました。
やっと終わった。これからは自分の成長を楽しみにします。
信じられない気持ちです。
自分でもビックリ!!
...いや、これTAC(タック)に愛着も何もないやんって感じです(苦笑)ちょっとこれは名前も伏せときます(笑)
これ一部抜粋してるとかじゃないですからね。
むしろ、クレアールの方は文章がかなり多く全て載せると見にくくなるので、一部抜粋してます。
双方ともに満足度は高そうではあるのですが、個人的な主観ではクレアールの方が満足度が高いのかなと感じました。
受講生の口コミ・評判比較の結論
両者とも満足度は高そうだが、受講生の熱量が伝わるクレアールの勝利!
TAC(タック)とクレアールの講座比較まとめ
ここまで長々とTAC(タック)とクレアールの中小企業診断士講座について比較してきました。
まとめると以下のような結果になりました。
比較項目 | 結果 |
学習スタイル | 引き分け 双方にメリット・デメリットがあり自身の状況によるため |
テキスト教材 | クレアールの勝利 出題範囲を絞ったテキストが魅力的 |
講義教材 | クレアールの勝利 通信講座専用に撮影された分かりやすい講義動画 |
受講生サポート | TAC(タック)の勝利 圧倒的サポート数 |
受講料 | クレアールの勝利 単純な受講料だけでなく合格お祝い金もあり |
運営実績 | TAC(タック)の勝利 2019年度試験で合格者179名を輩出 |
受講生の口コミ・評判 | クレアールの勝利 両者とも満足度は高そうだが、受講生の熱量がより伝わった |
TAC(タック) | クレアール |
2 | 4 |
というわけで、2対4(1つ引き分け)でクレアールの勝利となりました。
今回は様々なポイントで比較をし、トータルでクレアールの勝利となりましたが、自身の環境などを踏まえるとTAC(タック)の方がバチッとはまる事ももちろんあるでしょう。
あくまでもこの記事は参考にしていただき、自分に適切な講座を選ぶようにして下さいね!
クレアールの解説記事をチェック!
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