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中小企業診断士の試験対策

【中小企業診断士2次試験】各科目の頻出論点をまとめてみた

中小企業診断士2次試験各科目の頻出論点

この記事では、中小企業診断士2次試験における頻出論点についてまとめてみました。

中小企業診断士2次試験は筆記試験と、筆記試験を合格した受験生が受ける口述試験にパートが分かれます。

ですが、口述試験は不合格者がほとんどいない試験となっているため、今回は筆記試験にフォーカスした記事となります。
(以下、「2次試験」という単語は「筆記試験」という意味で用います)

なお、頻出論点解説の前に2次試験についての基礎的な知識の解説などをしておりますので、早速頻出論点の部分をご覧になりたい方は以下の目次からジャンプして下さい。

2次試験に必要な知識

まず、2次試験の基礎的な知識から軽く解説していきたいと思います。

中小企業診断士2次試験は全部で4科目となっており、1次試験の7科目と比較すると少ない印象を受けるかもしれません。

また、1次試験と比べて覚えるべき範囲自体は多くありません。

しかし、1次試験と決定的に異なることは、2次試験は記述式の試験であるということです。

1次試験において学習を通じて覚えた知識は、解答候補として与えられた選択肢4~5つの中から選択し、マークシートを塗りつぶせる程度の理解レベルで十分なものでしたが、2次試験に関してはそうはいきません。

与件文や設問文から得られる情報と学習を通じて身につけた知識を掛け合わせて、解答用紙に自分の言葉で書き記すことができなければいけません。

そのため、1次試験と比較して2次試験で出題される各論点に対しては深い理解が必要になると言えるでしょう。

各科目の概要

お次は2次試験における各科目の概要に触れていきたいと思います。

2次試験では、4つのテーマに分かれた事例問題を通して分析や助言をする能力が問われます。

そのテーマは以下の通りです。各事例の後ろに関連する1次試験科目も記載しております。

2次試験科目一覧

  • 【事例Ⅰ】組織・人事 → 【関連1次科目】企業経営理論
  • 【事例Ⅱ】マーケティング・流通 → 【関連1次科目】企業経営理論、運営・管理
  • 【事例Ⅲ】生産・技術 → 【関連1次科目】運営・管理
  • 【事例Ⅳ】財務・会計 → 【関連1次科目】財務・会計

関連する1次試験科目を見ていただければわかるように、2次試験合格のために重要な知識範囲は1次試験科目における「企業経営理論」、「運営・管理」、「財務・会計」の3科目で学習する内容となります。

この記事を読まれている受験生の中には、1次試験の学習を並行している方もいるかもしれません。

そのような受験生の方も含め、この3科目の内容が2次試験を合格するために避けられない知識であることは覚えておいて損はないと思います。

それでは、前置きが長くなってしまいましたが、各科目の頻出論点の解説に入っていきたいと思います。

【事例Ⅰ】組織・人事の頻出論点

事例Ⅰは主に「組織・人事」をテーマとした科目で、関連する1次科目は「企業経営理論」です。

その中でも「経営戦略」、「組織論」、「人的資源管理」等の分野への理解が必要となります。

事例ⅠはA社社長の経営戦略などを踏まえたうえで、それを実現するための組織・人事の戦略や施策を分析・助言する能力が問われます。

事例Ⅰにおける頻出論点は以下の通りです。

  • 組織成立の3要素:共通目的、貢献意欲、コミュニケーション
  • インターナルマーケティング:標準化、能力開発、モチベーション
  • 組織の原則:専門化の原則、権限・責任一致の原則、命令一元化の原則、統制範囲の原則、例外の原則
  • 組織構造:事業部制組織、機能別組織など
  • 組織文化
  • 人的資源管理:採用、報酬、能力開発、評価制度など
これらが事例Ⅰの主な頻出論点となります。

他の科目でも言えることではありますが、「組織成立の3要素とはどのようなものであるか説明しなさい」などのように知識の有無を真正面から問われることはほとんどありません。

例えば出題のされ方としては「A社の組織運営上の問題点と解決策を100字以内で述べなさい」といった具合です。

2次試験は上記のような知識を受験生が持っている前提で作問がなされていますので、A社の問題点は与件文に「ここが問題です」とはストレートに書かれていないことがほとんどです。

そこで、組織成立の3要素に関する知識を活用することによって「A社は共通目的、貢献意欲、コミュニケーションのいずれかに不足があるのではないか?」と仮説立てを行います。

そして、その仮説に該当するような情報を与件文から探すというプロセスが必要になります。

特に事例Ⅰにおいては問題や課題がストレートに与件文に書かれていないことが多く、このような知識を活用とした解答の組み立てが必要となります。

【事例Ⅱ】マーケティング・流通の頻出論点

事例Ⅱは主に「マーケティング・流通」をテーマとした科目で、関連する1次科目は「企業経営理論」、「運営・管理」です。

その中でも「経営戦略」、「マーケティング」、「店舗販売管理」等の分野への理解が必要となります。

事例Ⅱで題材となるB社は事例ⅠのA社と比べて小規模企業であることがほとんどです。(令和元年度のB社はネイルサロンを営む会社で従業員は社長含めて2名でした)

これは、小規模で単一の事業を営む企業にとっては、優れたマーケティングを実行することそのものが企業の方向性であると言えるためなのかもしれません。

事例の与件文において、そんなB社にとって脅威となりうる大手企業が近隣に進出をし始め、概ね低価格戦略でB社に挑んできます。

そのため受験生は、B社の良さを生かしながら大手企業との価格競争に巻き込まれず売上を最大化するための競争戦略を助言する必要があります。

事例Ⅱの頻出論点は以下の通りです。

  • 売上の切り口:客単価向上、客数増加
  • 顧客の切り口:新規顧客、既存顧客
  • 競争戦略:差別化、集中
  • STP:セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング
  • マーケティングミックス:プロダクト、プライス、プレース、プロモーション
  • プロモーションミックス:DM活用、インターネット・SNS活用
  • インターナルマーケティング:標準化、能力開発、モチベーション
  • サービス業の特性:同時不可分性、非均一性、無形性
頻出論点と言いながらも、ここではよく使われる切り口を書かせていただきました。

事例Ⅱは事例Ⅰと比べれば比較的ヒントとして分かりやすい情報が与件文に散りばめられています。

しかし、これらの情報も知識として持っている整理された切り口に落とし込めなければ、重要な情報かそうでないかを見極めることが困難です。

また、解答を組み立てるときにも「○○によって客単価向上、○○によって客数増加につなげる」のように切り口を活用した解答をすることによって、メリハリのある内容にすることができます。

与件文からの情報整理、解答作成いずれの場面においても、これらの知識をフル活用することが合格へのカギとなることでしょう。

【事例Ⅲ】生産・技術の頻出論点

事例Ⅲは主に「生産・技術」をテーマとした科目で、関連する1次科目は「運営・管理」です。

その中でも「生産管理」の分野への理解が必要となります。

事例Ⅲでは主に工場における生産現場での問題点を分析したうえで解決策を助言する能力が求められます。

生産現場に関する説明などが与件文に登場し、生産方式などに関する専門用語も書かれていますので、普段生産管理に携わらない受験生にとって内容がイメージしにくい科目でもあります。

しかし、中小企業診断士に求められる能力は生産方式などにおける専門用語を暗記することではなく、現状を踏まえて生産現場とのギャップを把握し、あるべき姿にたどり着くための道筋を立てることです。

生産現場に関する知識が豊富なことに損はないと思いますが、万が一分からない単語などが出てきても焦らないようにしましょう。

過去問に登場していない専門用語はきっと他の受験生も分かりませんので(笑)

それでは事例Ⅲの頻出論点です。

  • 生産の4M:Man、Machine、Material、Method
  • 生産計画
  • 生産統制
  • 生産方法:個別生産・ロット生産・連続生産、受注生産・見込み生産
  • 汎用機械:旋盤、ボール盤、フライス盤、マシニングセンタ
  • 情報戦略
前述した内容と重複いたしますが、生産に関するマニアックな専門用語は覚える必要はありません。

しかしながら、上に挙げさせていただいた内容はすべて1次試験の「運営・管理」で学習する内容となっておりますので理解しておく必要があります。

生産管理における頻出論点は日常生活で触れる機会があまり多くなく、理解することに時間がかかってしまうかもしれません。

ですが、事例Ⅲは事例Ⅱ以上にストレートに問題点が書かれていることがほとんどであり、ある程度の知識さえあれば解答を作成すること自体は困難ではありません。

「一部の生産工程のみを考慮した生産計画によって発生する過剰在庫がC社全体でも問題視されている」など明らかに問題であることが分かり、設問で問われている内容と与件文の結びつけ自体はあまり難しくありません。

このように事例Ⅲは、生産現場のあるべき姿(つまり頻出論点)を知ってさえいれば得点を得られる解答が書けるようになります。

そのため、知識習得は億劫がらずにしっかりと行いましょう。

【事例Ⅳ】財務・会計の頻出論点

事例Ⅳは主に「財務・会計」をテーマとした科目で、関連する1次科目はその名の通り「財務・会計」です。

事例Ⅳにおいては企業で起きている問題点や今後の戦略を財務会計の観点から分析・助言する能力が求められます。

1次知識をベースとしながら、1次試験で出題される内容よりも複雑な計算問題に取り組む必要があります。

事例Ⅳの頻出論点は以下の通りです。

  • 経営分析
  • CVP分析(損益分岐点分析)
  • 意思決定会計(NPV算出、投資判断)
  • キャッシュフロー計算書
事例Ⅳは事例Ⅰ~Ⅲと様式が異なり計算問題が多くなります。

もしかしたらこの科目を苦手とする受験生は多いかもしれませんが、実は一番対策が取りやすい科目でもあります。

その理由は、事例企業の背景や問われ方が異なったりするだけで、実際に出題されている内容自体は過去問とほぼ同じものであり、問われている内容も明確であるためです。

また、計算問題などが多いことから、他科目と異なり明確な解答を導き出しやすい科目になっています。

そのため、事例Ⅳは学習量を増やすことで得点源にしやすい科目ですので、苦手な受験生ほど積極的に取り組む必要があるのかもしれません。

まとめ

この記事では、中小企業診断士2次試験における頻出論点をまとめさせていただきました。

1次試験と異なり、与件文や設問文の情報を踏まえて解答を作成する能力が必要なため、残念ながら頻出論点を知っているだけでは直接的な武器とはしにくいかもしれません。

しかし、記事の途中でも書いたように、これらの知識を持っていることによって与件文の情報整理や解答の構成をする際に役立てることができます。

また、知識を体系立てて覚えていることによって事例企業の全体像が把握でき、出題者の意図がつかみづらい問題であっても自分が持っている知識を活用することによって、出題者の意図から大きく外れないであろう解答を導き出すことも可能です。

覚えた内容がなかなか得点アップにつながりにくいため、知識習得に対してのモチベーションがもしかしたら上がりにくい受験生もいるかもしれませんが、過去問をなんとなくループして学習に取り組んでいるだけで2次試験の合格は困難です。

覚えている知識、不足している知識を自分の中で把握したうえで、意識的に知識を吸収する習慣をつけて2次試験への対応力を上げていきましょう!

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  • この記事を書いた人

タクヤ

中小企業診断士を目指すことを決意し、日々勉強に明け暮れるサラリーマン。 これまで様々な資格を通信講座で取得してきた私が、自分で調べた中小企業診断士通信講座の情報や勉強ノウハウをまとめます。 このサイトで発信する情報が、中小企業診断士を目指す皆さんの力に少しでもなれば幸いです!

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