今回の記事は2次口述試験に関する内容となります。
この記事を真剣に読み進めようという方の多くは、2次記述試験に合格された方々ではないかと推測します。
一足早いですが、
「中小企業診断士試験、合格おめでとうございます!」
と言ってしまっても差し支えないでしょう(笑)
とは言いつつ、やはり最低限の準備は必要ですし、受験生の立場としては不安な気持ちを抱えているのが当然だと思います。
筆者自身も、大丈夫と思いながらもどことなく不安な気持ちを抱えていたことを記憶しています。
不安な気持ちは対象を知らないということから生まれます。
この記事を通じて2次口述試験を知って頂き、不安を和らげつつ確実に最終合格を成し遂げましょう!
目次
口述試験ですべきこと【身だしなみを完璧に!】
いきなり本題とも思えるタイトルですが、口述試験で絶対にすべきことを最初にお伝えしたいと思います。
それは、「身だしなみを整えて会場入りする。」ということです。
試験の内容に関係ないように感じるかもしれませんが、実はこれが重要なポイントになると筆者は考えています。
2次記述試験に合格した時点で、中小企業診断士に必要な素養を備えていることは間違いありません。
試験官もそう思ってあなたを見ていることでしょう。
また、口述試験の受験時間は10分程度です。
10分間の会話で受験生の知識を測ることなど不可能ですので、知識を測ることが趣旨の試験ではないとも考えられます。
では、10分間で試験官は何を見ているのでしょうか?
それは、立ち居振る舞いやコミュニケーション能力を見ているのです。つまりは人物考査です。
喋っている内容に不足な点があっても、しっかりした立ち居振る舞いを印象付けることができれば合格です。
そのためには、身だしなみを整えることが効果的です。
高価である必要はありませんので、相手に不快感を与えないように清潔感のあるスーツ、髪型で試験会場入りするようにしてください。
口述試験でやってはいけないこと【遅刻と沈黙は即アウト!】
続いては、絶対にやってはいけないことをお伝えいたします。というか、これをやらかすと絶対に落ちます(笑)。
それは、「遅刻」と「沈黙」です。
口述試験の不合格者は毎年非常に少数ですので、その存在は都市伝説化しています(笑)
ある年の東京会場では、業界標準規格のことを指す「デファクトスタンダード」を説明できなかった受験生が落とされたなんて話もありますが、それもあくまでも噂レベルであり、その後にそのような事象は発生していませんので、心配する必要はないと思います。
しかし、遅刻と沈黙は確実に落とされます。
遅刻はある意味ルール違反です。
国家試験ですから、運営側が甘い対応をしてくれるとは思わない方が良いでしょう。
また、沈黙については加点の余地がありません。
口述試験の合格基準は、評定の60%以上を獲得することとなっていますので、何らかの採点が行われていると考えられます。
聞かれていることに反応が無ければ点数を付ける術がありませんから、評定が60%を上回る可能性がなくなってしまいます。
緊張して頭の中が真っ白になったとしても、試験官の質問を反芻する等の対応をとるようにして沈黙は絶対に回避するようにしてください。
逆に言えば、沈黙さえしなければ合格できるのです。
筆者が実際に行った口述試験対策
筆者が口述試験対策として行った学習とは、記述式試験の本文を読み込み、自身の再現答案の作成を繰り返すというものでした。
口述試験では、その年の記述式試験の事例がベースとなって出題されます。
つまり4つの事例の内容がインプットされていなければ、質問に答えることができません。
自身の再現答案の作成を3回も繰り返したら、事例の勘所は自然に押さえられている状態に仕上がりますので、これは有効な対策であったように思います。
もう一つは、声に出して回答してみるということです。
書いて説明することと喋って説明することは全然違うものです。
早口にならないように意識して、自身の再現答案を誰かに説明する練習をしてみてください。
最初はイメージ通りに喋ることはできないと思いますが、多くの受験生も同じです。
練習を繰り返すことで口頭での説明が板についてきますから、頭の中だけで考えるのではなく、ぜひ声に出して回答する練習をしてみてください。
口述試験体験記① ~会場入りするまで~
ここからは筆者の口述試験体験記をご紹介していきます。
筆者は独学でチャレンジしていましたので、口述対策でやったことはこの記事でご紹介した内容のみです。
模擬面接の類も一切していません。
ネット上で拾った情報から、身だしなみに気を付け、遅刻と沈黙を避けつつ、記述試験の事例をインプットして、軽やかに喋れる状態(笑)に仕上げたつもりでした。
そして迎えた試験当日、遅刻対策として試験会場近くの図書館に集合時間の1時間以上前から陣取りました。
そこで各事例を読み込みつつ、スマホを使って診断士というワードでリアルタイム検索をかけていました。
Twitter上に口述試験で問われた内容を公開する受験生が数名いたので、そういった情報を拾いつつ、会場で自信満々に回答する自分をイメージしながら集合時間まで過ごしました。
精神を安定させるためにも、会場付近に余裕を持って到着するのは非常にオススメです。
時間を持て余す位が丁度良いのではないでしょうか。
口述試験体験記② ~会場の雰囲気には呑まれて当然!?待合室で高まる緊張~
時間に余裕を持ちながら受付を済ませることができました。むしろ、少々早く到着した位です。
受付から待合室まで案内されると待合室には数名の受験生がいましたが、物音ひとつなく、待合室内は凄い緊張感だったと記憶しています。
また、待合室内ではスマートフォンの使用は禁止されていましたので、速やかに電源を切って待機していました。
そのため、SNSに流れるリアルタイムな情報に触れることができなくなってしまいました。
試験の順番が来ると、係員から呼び出されます。
自分の受験番号が近づいてくると緊張感が高まっていきます。
冷静さを失わないようにと念じながら、プレッシャーと闘っていたように思います。
会場への遅刻は絶対にアウトですが、試験会場入りが早すぎるのも考えものです。
控室内のプレッシャーが凄いですし、リアルタイムで情報を拾うことができなくなってしまいます。
受験される方は、会場入り時間が早くなり過ぎないように調整することをおすすめ致します。
口述試験体験記③ ~緊張がピークに!いよいよ口述試験がスタート!~
さて、自分の受験番号が呼ばれ、いよいよ口述試験の開始です。
試験官は男性と女性が1名ずつの2名です。受験番号、氏名、生年月日を答えるように指示されますので、それに応じます。
最初の質問は、事例Ⅰの葉タバコ乾燥機械を製造するA社が海外進出を図る際に留意すべき点を挙げなさい、というものでした。
事例ⅠのA社は、衰退するたばこ産業以外に活路を見出し始めたばかりという設定であったため、海外進出という話題を振られて軽くパニックに陥ったと記憶しています(笑)
少しの間だけ沈黙したように思いますが、試験官の質問を繰り返して時間を稼ぎつつ、進出先となる国の法令や人材、物資等の調査をしっかり行うこと、と回答しましたが、試験官の険しい表情を見ていると不安が募るばかりでした(笑)
その後にどんな質問があったのかは、現時点では思い出せません。
それ程に第1問のインパクトが大きく、沈黙と受け取られたのではないかという焦りを感じていました。
この経験から言えることは、とにかく会話することが大事ということです。
筆者のように軽くパニックに陥ったとしても、質問を反芻する等の何らかのリアクションをしていれば糸口が見つかるものです。
とにかく沈黙しないということが何よりも大事なのです。
口述試験体験記④ ~口述試験を終えてから~
口述試験後は、正直なところ落ち込んでいました。
内容がグダグダであったように感じていましたし、軽い沈黙もありました。
それに、今年から試験の傾向が変わって口述試験の難易度が上がっているかもしれません(笑)
そんなことを考えながら悶々とした日々を過ごしていました。
合格発表をWebで確認するときもドキドキしていました。
結果は合格でしたが、受験生の立場としては大なり小なり不安を覚えるのは当然であるようにも思います。
筆者から言えることは、あんまり不安を感じる必要はないということに尽きます。
筆者自身のグダグダな口述内容でも合格できるのです。
ちゃんとリアクションさえできていたのならば大丈夫、合格です!
まとめ
今回は口述試験の内容や攻略法と題しまして、筆者の体験記を交えた記事をご紹介いたしました。
診断士試験は1次筆記、2次記述、口述の3つの壁を乗り越えることでやっと合格できる試験です。
難易度でいえば、口述は最も易しい試験であることは間違いありません。
ですが、筆者は最も嫌な試験であったと感じています。
合格率99%以上のくせに、プレッシャーは相当なものだからです(笑)
冒頭でも申し上げましたが、不安とはその対象を知らないことから生じるものと思います。
この記事にある筆者の体験記を通じて口述試験を知って頂き、少しでも不安を減らした上で確実に合格することを祈念しております!