中小企業診断士の基礎知識

中小企業診断士として独立開業する方法と開業当初の仕事例を分かりやすく解説!

中小企業診断士は難関国家資格のうちのひとつですが、弁護士や行政書士など他の国家資格のような独占業務がないため、足の裏の米粒(食えない資格)などと言われています。

中小企業診断士でなくても実力さえあれば経営コンサルタントの仕事ができることに加えて、知名度がまだまだ低いという点もあり、中小企業診断士として独立開業するのは難しいのではないかと思われている方も多いようです。

しかしながら、中小企業診断士は国内唯一の経営コンサルタントの国家資格であり、幅広い知識を有することから非常に広く活躍できるフィールドがあります。

この記事では、中小企業診断士として独立開業しようとする方々のために、中小企業診断士の資格取得から独立開業までの道のりと開業当初の仕事例をわかりやすく解説したいと思います。

中小企業診断士として独立開業を考えておられる方は是非参考にして下さい!

開業までの道のり①:中小企業診断士の資格を取得する

まず、当たり前ですが、中小企業診断士の資格を取得するためには試験に合格しなくてはなりません。

試験の内容としては、1次試験はマークシート形式、2次試験が筆記と口述となっており、それぞれ試験科目は以下のようになっております。

1次試験7科目一覧

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理(オペレーション・マネジメント)
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

2次試験4科目一覧

  • 事例Ⅰ(組織)
  • 事例Ⅱ(マーケティング流通)
  • 事例Ⅲ(生産・技術)
  • 事例Ⅳ(財務・会計)

2次試験の口述試験については遅刻と沈黙さえなければ99%合格すると言われておりますが、1次試験の合格率は毎年約20%、2次筆記試験についても約20%で、診断士試験完全合格となるのは毎年たったの4%前後という非常に狭き門となっています。

まずはこの難関試験を突破しないといけませんので、独立開業云々を考える前に、試験で相当な努力が必要になってきます。

開業までの道のり②:中小企業診断士として登録・中小企業診断士協会に所属する

2次試験合格後は、合格から3年以内に以下の2つの方法どちらかを取ることで中小企業診断士として登録することができます。

中小企業診断士として登録する方法

  • 実務補習を15日以上受ける
  • 診断実務に15日以上従事する

その後、中小企業診断協会に登録する場合は各都道府県にある中小企業診断協会に所属する必要がありますので、活動拠点となる場所から一番近い協会に所属の申し込みを行いましょう。(※東京の場合は支部にも登録が必要になりますのでご注意下さい)

なお、中小企業診断協会に所属を申し込む際には入会金や年会費を納めることになりますが、金額は各都道府県の協会ごとに異なりますので、事前に所属を希望する中小企業診断協会に照会して確認しておきましょう。

中小企業診断協会|47都道府県協会一覧

開業までの道のり③:事業計画書の作成や開業資金の準備など

事業計画書は必ず作成しておきましょう。

事業計画書とは事業の内容や企業戦略、収益の見込みなどを書面に落とし込んだもので、自分がどういった内容の事業をするのか、何を強みとして動いていくのかといった事が可視化できるため、自分の軸をしっかり持つという意味で有効です。

あと、開業資金の調達をする際などにも事業計画書は必要になります。

どんな事業をするかもわからない人にいきなり「お金を貸してくれ」と言われても銀行も貸すわけないですもんね(笑)

事業計画書については決まったフォームがあるわけではありませんが、ネットで「事業計画書 書き方」とかで調べれば沢山事例も出てきますので、その中から自分に合ったモノを探されると良いかと思います。

で、その事業計画書を元に開業資金の調達も行っておきましょう。

開業してから「お金がどこにも借りられなかった。。」とかなったら笑えませんので、開業前に必ず手続きを進めておきましょう。

開業までの道のり④:開業に必要なものを用意する

開業資金の調達が出来たら、その資金や自己資金を元手に開業に必要なものを準備しておきましょう。

ざっくり以下のようなものが候補になってくるかと思います。

開業に際して準備しておくもの

  • オフィス(自宅を拠点にするなら不要)
  • パソコンやプリンターなどのOA機器
  • 自社ホームページ
  • 名刺
  • 請求書・領収証

事務所に関しては、潤沢な資金がないのであれば自宅兼オフィスとして構える方も多いです。

賃貸すると固定費がかさむため、開業当初の仕事がまだあまりないうちは結構重荷になるケースがあります。

後々儲けが出てから自宅とは別にオフィスを構えることも出来ますので、この辺りはしっかり判断しておきたいところですね。

まぁ、自分の他に従業員を雇うのであれば、ほぼ必須で事務所を借りることになるかとは思いますが(笑)

その他にも色々と準備すべきものはあると思いますので、ご自身でも開業に際して足りないモノはないか念には念を入れて確認しておいて下さい。

開業までの道のり⑤:開業に必要な手続きを行う

事業を開始したら、開業日から1か月以内に開業届を税務署に提出する必要があります。

納税地の税務署に直接持って行って窓口に提出、もしくは郵送での受付も可能ですが、郵送の場合は不備があった際に何度かやり取りをしなくてはいけないので、窓口で記入方法を確認しながら提出する方が良いのではないかと思います。

郵送の場合は、国税庁のホームページから書類をダウンロードできます。

国税庁|個人事業の開業届出・廃業届出等手続

また、ついでですので、この際に確定申告のための青色申告承認申請書も一緒に提出しておくと後々楽ですね。

開業当初の中小企業診断士の働き方例

独立開業してすぐは、もちろんほとんど仕事がない状態からスタートすることになると思いますが、中小企業診断士の開業当初の仕事内容については大きく以下の3つに分類されてくるかと思います。

開業当初に行う診断士業務例

  • 公的業務
  • 民間業務
  • 企業研修

中小企業診断士の特徴として幅広い知識をまんべんなく保有しているため、もちろん他にも仕事はあるとは思いますが、まずこの3つから入ることが多いようです。

順番に仕事の内容を見ていきましょう。

公的業務

公的業務とは、行政機関や商工会議所・商工会などから委託されて行う業務のことで、具体的には中小企業経営者の相談に乗る「窓口相談」や企業を訪問してコンサルティングを行う「専門家派遣」、あるいは起業や経営について講演を行う「セミナー講師」などがあります。

「窓口相談」は公的機関を訪れた企業が抱える悩みや問題について専門家としてアドバイスを行う業務です。

このような仕事は週に何日か確実に得られるため安定的な収入源になるというメリットもあります。

「専門家派遣」の仕事は公的機関に専門家として登録し、案件があれば派遣を求める企業を訪ねるという仕組みになっています。

民間業務

中小企業診断士では一般企業のコンサルティングを「民間業務」と呼ぶことがあります。

コンサルティング業務の内容はさまざまで、融資支援やマーケティングのコンサルティング、事業計画策定の支援などがあります。

中小企業診断士として求められる知識が幅広いのも、企業が抱えるあらゆる問題や悩みに対応するためです。

また、企業が抱える課題に対して別の専門家を紹介する調整役(パイプ役)になることもあります。

問題解決に別の専門家の力も必要と判断すれば、両者を上手くつなぐことも重要な業務ですし、こういった業務内容がある側面からも、人脈構築も非常に大切になってきます。

企業経営全般にわたる知識を有する中小企業診断士は、誰に相談すればよいのかわからないと感じている経営者や起業家にとって、最初に相談を持ち掛ける総合窓口のような役割を担っています。

企業研修

独立開業した中小企業診断士のなかには、企業研修を行っている人も少なくありません。

専門分野に関わる研修はもちろん、ロジカルシンキングやマネジメントなどのビジネススキルに関わる研修も行っています。

経営に関する多くの知識とそれに基づく論理的な判断が求められる中小企業診断士の働き方から、企業に勤めて学び取れるものは多くあります。

また、企業内の研修のみならず、大学や専門学校などで教鞭を取る仕事に就く方もいます。

独立開業した中小企業診断士として研鑽を積んでいけば、後進に伝えるべき知恵を得ることもあります。

まとめ

この記事では、中小企業診断士の資格取得から独立開業までの道のりと開業当初の仕事例について解説してきました。

独立開業する手続き、流れという部分においてはそれほど難しくはありませんが、そもそも毎年合格率が約4%という超絶狭き門である試験を突破しないといけませんので、まずは試験合格に向けて努力をすることが必要不可欠です。

また、試験に合格したあとも、独立開業するためにはそれなりの覚悟とスキルが必要ですし、開業したからといって直ちに稼げるようになるわけではない点にも注意が必要です。

あくまでも資格は相手に安心感を与えるツールであり、真の商品は自身のアイデアであるという点は忘れないようにしましょう!

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  • この記事を書いた人

タクヤ

中小企業診断士を目指すことを決意し、日々勉強に明け暮れるサラリーマン。 これまで様々な資格を通信講座で取得してきた私が、自分で調べた中小企業診断士通信講座の情報や勉強ノウハウをまとめます。 このサイトで発信する情報が、中小企業診断士を目指す皆さんの力に少しでもなれば幸いです!

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